(1) 専門的な機材と技術が必要

超速硬化ウレタンスプレー防水工事は、専用のスプレー機材を使用して行われるため、一般的な防水工法に比べて、より高度な技術と経験を持つ作業員が必要です。
また、機材の準備やメンテナンスにも時間とコストがかかるため、熟練の技術者による正確な施工が求められます。
どの工事にも言えることですが、作業員がこの技術に不慣れな場合、施工不良や仕上がりのムラが発生するリスクがあります。

(2)初期コストが高い

超速硬化ウレタンスプレー防水工事は、施工スピードや耐久性の高さにより、長期的にはコストパフォーマンスが高いとされていますが、初期費用は従来の防水工事と比較して高めです。
特に、使用する材料や機材が特殊であるため、他の一般的な防水工法に比べて、見積もりの段階で高額になることが多いです。工法や場所にもよりますが小規模な現場や予算に限りがあるプロジェクトでは、初期費用の高さが選択のハードルになる場合があります。

(3) 施工条件に影響されやすい

超速硬化ウレタンスプレー防水工事は、天候に比較的強い適応力を持っていますが、完全に気温や湿度の影響を排除できるわけではありません。
どの工法にも言えることですが、特に極端に低温の環境では、硬化速度が遅くなったり、適切な性能を発揮しないことがあります。
また、スプレー施工中は風の影響を受けやすく、強風時には均一な塗布が困難になる可能性があります。このため、強風時には養生で対応するなど施工条件に応じた対策が必要で、場合によっては施工のタイミングを調整する必要が出てくることもあります。

まとめ

超速硬化ウレタンスプレー防水工事は、多くの利点を持ちながらも、施工技術の専門性や初期コストの高さ、膜厚管理の必要性といったデメリットも存在します。
これらのデメリットを十分に理解し、施工環境や目的に応じて最適な選択をすることが重要です。